このサイトは、死別体験者、特に若年での死別体験をしたご遺族の方に向けた内容を記載しています。
「グリーフ」と呼ばれる大切な人との死別後の生活は、経験したものでなければ分からないことが多すぎるため、どうしても孤独感を募らせてしまったり、必要以上の罪悪感を感じてしまったり、何よりも大切な人との不本意な別れによる大きな喪失感を抱えながら日々をやり過ごさなければなりません。
この期間は個人差がありますが、2、3か月で終息するようなものではなく、少なくとも年単位、人によっては10年単位での喪失感を持つケースすらあります。そのどれもが間違いではありません。
外から見るとどうしても「10年も悲しんでるなんて相手が報われない」とか「いつまでもくよくよしていないで、前を向かないと」といった言葉をかけたくなるのですが、経験者と未経験者を同じ時間軸で測ってはいけません。時間は等しく流れていません。
しかしこういった基本的な考え方は、周囲も知りませんし、当事者すらわかっていないことが多いのです。
そのため、不用意な言葉に傷ついてしまったりするケースも多く発生し、それらが原因で社会生活に不備が出てしまったり、精神面でも不調をきたしてしまったりと、二次的喪失ともいえる状況を招いてしまいます。
そこで本サイトでは、死別後にどんな感情や価値観を持ちやすいなどのグリーフの基本情報をお伝えすることによって、今まさに眠れない日々や哀しみの底に沈んでいる方々のために、毎日の生活の質を少しでも向上させるお手伝いをしたいという目的をもってコンテンツを更新しております。
サイトを見れば元に戻るわけではありませんし、元気になる訳でもありません。しかし、何らかのきっかけを得ることができれば、そのひとつのきっかけこそが、愛する人からのメッセージであるかもしれないのです。
哀しみだけを見るのではなく、いつの日か、その中に隠された本当の愛について感じられるとき、私たちは真のグリーフを受け入れられるのではないかと思います。
本サイトが悲嘆に暮れる方々の、ほんのささやかなお力になれると幸いです。